木印手記Blog

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大徳寺通 今宮通

春頃から相談を頂いていた案件で、甘味処のカウンターテーブルの製作が先日無事に完了しました。

 

場所は京都市北区大徳寺通今宮西入ル。

江戸時代に建てられた京町家で、裏庭には土蔵もあり、通り土間の奥には煉瓦作りの立派なおくどさん。

国指定登録有形文化財なのだそうです。

たくさんの人が住まわれていたのでしょうか、大小たくさんの炉があります。

おかまは一度に1〜2升はお米が炊けるのではないかという大きさです。

 

そんな事情(文化財)もあり、保存した状態で甘味処のテーブルに改造したいとのご相談でした。

ひとまず現場を訪れて希望等を聞きます。高さ、巾、奥行きなど。

ベースとなる煉瓦は、一見するとカチッとした四角ですが、測ってみると高さも直線も角度もバラ付きがあるので、

慎重に拾いつつ製作する必要があります。

製作に使用する木材は、古い空間に相性が良く、コスト面でも考慮してレッドセラヤを使う事に。

 

 

工事一日目は土台作り。

おくどさんに固定する必要と、ビス止めが出来ない事情もあり、シリコン注入による固定方法にしました。

土台サイズが決まったところで、天板や土台回りの化粧板を工場で製作します。

天板は2400 x 1070、厚みも42mmとかなりでかく重い。

 

 

天板など製作も整い、再び現場へ…

工事2日目は天板固定と土台回りに化粧の羽目板をつけて行きます。

この日はオギーも一緒に行き、羽目板の細かい角度や寸法を一枚づつ拾いだしてもらっています。

真鍮の丸釘で一枚づつ土台に打ち付けて行きます。

そんなわけでかなり時間はかかりましたが施工も完了しました。

特徴的な煉瓦のアールを土台の柱と天板にも施し、柔らかい印象を残しました。

カウンター内側には給仕にも便利そうな大きい抽斗を2つ設置しました。

 

現場での3日目は塗装。

空間に合う様、比較的濃いめの塗装で仕上げました。

京町家ならではの薄暗さや逆光の中で、ディテイルがさらに強調される様に感じます。

 

塗装を施し、ようやく空間に落ち着いて溶け込む事ができたのではないかと思います。

 

その甘味処、名前は無く、今のところ所在地がその代わりだそうです。

「大徳寺通 今宮通」

オープンは未定ですが、夏の暑さが納まって以降になるのでは?との事でした。

これからがまた楽しみな今宮界隈です。

 

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