木印手記Blog

キャビネット納品

…デスク納品の続き

キャビネットについては、無垢で作るかフラッシュで作るかが懸案事項でしたが、天板と脚のみ無垢で、その他はフラッシュで作ることになりました。

建具を天板よりも前に来る仕様でスッキリ見せたいというのが一番のご希望。

シンプルな構造なので、ポイントとして建具の面を少し凝ることに。

甲丸のチリを施した薄い面材を周囲に施しています。

出来れば把手もつけたくないとの事、少し悩みましたが天板が無垢なので、発想を変えて天板の方に手掛けを掘り込むことに。

端から端まで通してスッキリと仕上がりました。

脚はデスク同様に丸脚でさりげなく可愛く。

キャビネット内部には34cm角のアルバムと、その下段にルーターモデムなどを通せるように底に開口を設けました。

友人宅には3歳になる女の子がいらっしゃるので、指詰め防止や、静音の目的としてダンパー付きの丁番を採用しました。

とても静かにゆっくり閉まってくれて、僕も気に入りました。

晴れて納品完了。

お部屋の色味とも相性よく、既に馴染んでくれています。

最後にみんなで近所のラーメン屋さんでお昼を食べて帰り、
とても楽しい納品になりました。

大きなデスク納品

漫画家の友人からアトリエのデスクとキャビネットのご依頼をいただきました。

 

相談を受けてから半年以上もお待たせして、本当に申し訳ないと思いつつ、じっくりアイデアの意見交換を繰り返し、じわじわと温めようやくの完成、本当に大変お待たせしました!

アトリエのデスクにはパソコンとプリンター、デスクライトと画用紙?や筆記用具などが置かれますが、さらに広く余裕のある机ということで、サイズはw2000 d700 h720に決まりました。

大きい机なことと、お部屋がエレベーター無しの4階にあるので、組み立て式で作る必要があります。

その他、脚を組んで座れるよう膝上のスペースにも余裕が欲しいことや、丸脚で北欧っぽい仕上がりを目指すことになりました。

 

丸脚のホゾ組みを今まで避けて通って来ていたので、いちばん腰を重くしていたのがこの点(半年ほどイメトレ)。

腹を決め、丁寧に加工を進めると、意外にうまくいくもので「案ずるより産むが易し」でした。

組み立て式の為のジョイント金具なども厳選しています。

天板は、強度の為の厚みを残しつつ、長時間絵を描いてても疲れない様、柔らかくカーブを取り、見た目にも軽やかに。

 

組み立て式構造で悩んだ奥下の貫でしたが、ジョイント金具を隠すだけじゃなくモノ掛けになるペグを差し込む事にしました。

 

ARUSEで購入のGRASとともに。納品も有瀬さんに手伝いに来てもらっちゃいまして、むちゃくちゃ助かりました。

一つのデスク上で友人同士が結実た様子に感無量です。

ここからまた、ほわほわ新しい作品が産み出されると思うと楽しみでしょうがないです。製作頑張ってください〜!
 

※キャビネットエピソードに続く…

 

大徳寺通 今宮通

春頃から相談を頂いていた案件で、甘味処のカウンターテーブルの製作が先日無事に完了しました。

 

場所は京都市北区大徳寺通今宮西入ル。

江戸時代に建てられた京町家で、裏庭には土蔵もあり、通り土間の奥には煉瓦作りの立派なおくどさん。

国指定登録有形文化財なのだそうです。

たくさんの人が住まわれていたのでしょうか、大小たくさんの炉があります。

おかまは一度に1〜2升はお米が炊けるのではないかという大きさです。

 

そんな事情(文化財)もあり、保存した状態で甘味処のテーブルに改造したいとのご相談でした。

ひとまず現場を訪れて希望等を聞きます。高さ、巾、奥行きなど。

ベースとなる煉瓦は、一見するとカチッとした四角ですが、測ってみると高さも直線も角度もバラ付きがあるので、

慎重に拾いつつ製作する必要があります。

製作に使用する木材は、古い空間に相性が良く、コスト面でも考慮してレッドセラヤを使う事に。

 

 

工事一日目は土台作り。

おくどさんに固定する必要と、ビス止めが出来ない事情もあり、シリコン注入による固定方法にしました。

土台サイズが決まったところで、天板や土台回りの化粧板を工場で製作します。

天板は2400 x 1070、厚みも42mmとかなりでかく重い。

 

 

天板など製作も整い、再び現場へ…

工事2日目は天板固定と土台回りに化粧の羽目板をつけて行きます。

この日はオギーも一緒に行き、羽目板の細かい角度や寸法を一枚づつ拾いだしてもらっています。

真鍮の丸釘で一枚づつ土台に打ち付けて行きます。

そんなわけでかなり時間はかかりましたが施工も完了しました。

特徴的な煉瓦のアールを土台の柱と天板にも施し、柔らかい印象を残しました。

カウンター内側には給仕にも便利そうな大きい抽斗を2つ設置しました。

 

現場での3日目は塗装。

空間に合う様、比較的濃いめの塗装で仕上げました。

京町家ならではの薄暗さや逆光の中で、ディテイルがさらに強調される様に感じます。

 

塗装を施し、ようやく空間に落ち着いて溶け込む事ができたのではないかと思います。

 

その甘味処、名前は無く、今のところ所在地がその代わりだそうです。

「大徳寺通 今宮通」

オープンは未定ですが、夏の暑さが納まって以降になるのでは?との事でした。

これからがまた楽しみな今宮界隈です。

 

仰木の里 K邸 家具

こちらも昨年のお仕事。

工場から直ぐ近く、大津市仰木の里のK邸の家具製作とご納品。

もともと京都にお住まいで、最初に(確か一昨年の夏に。)奥さまが紫竹のKIJIRUSHIへがご来店していただき、仰木の新居の計画と、家具ご依頼の事等をざっくりと伺いました。そのなかで、うちの家内と同級生だと聞き驚きました。

 

その後何度かご来店とお話をしていく中で家の工事も進み、具体的なお話に。

工場からも近いので、直接立ち会いで計測と打ち合わせをすることにしました。

 

仰木の里は、個人的に大津市版マチュピチュと呼んでいる程、高地に立地した美しい起伏が特徴的ないい集落です。

その美しい田畑を望む好立地にお宅はありました。

LDKには一部たたきもあり(後でそこが愛犬のための場所と知りました。)、そこの大きな窓から、仰木の景色が広がっていました。

 

ご相談/ご依頼を頂いていたのはキッチンの収納作業台と食器棚、そしてダイニングテーブルとベンチ。

コンセントの位置や、巾木、ドア枠等、実際に測らなければわからない細かい寸法を採り、あらためてプランを立て直しました。

工場から15分ということもあり、納品の時にはスキマを埋める木を切りに一旦工場へ戻ったりもできて、きっちりと納められました。

 

お引っ越しは11月末でしたので、年末年始はご新居も落ち着いて、良いお正月が迎えられたんじゃないでしょうかと想像しております。外構の植栽には樹々丸さんが入られていて、山野草が楽しい仕上がりでした(写真撮り忘れました…)。

 

今回、金物類はご希望をお伺いして真鍮で統一してみました。

キッチン収納

昨年の事ですが、入念に打ち合わせとご相談を重ねてお納めしたキッチン収納家具のご紹介です。

 

建設中の新築マンションにご入居をご予定され、完成待ちの期間に、スペースにちょうどのキッチン収納を

ご相談いただきました。

何度か製作したことのある、レンジや炊飯器を格納できるコンセント内臓の食器棚です。

将来的に転居の可能性もあるとの事で、メインの大きなもの(左側)と、補助的かつ簡易的な細いもの(右側)で

作っています。

住宅にあわせた家具の製作も、ぜひお気軽にお問合せ下さいませ。

Dog Cage (別注Fence) Vol.2

以前お造りしたDog cage

その妹さんがご覧になられ、気に入っていただき、お作りする事になりました。

 

先日その様子を送っていただきました。

麻呂眉のかわいい小太郎君

ちいさなお子様もいらっしゃる中で、きっと賑やかで楽しい暮らしの中心でご愛用いただけると思うと嬉しさも一入です。

 

Dog cage

w1123 d1023 h700

ナラ無垢材/オイルフィニッシュ

参考ページ "Fence"

 

 

Dog Cage (別注Fence)

春に一件のお問合せメールをいただきました。

 

「9歳になる柴犬の為に専用のFenceの製作は可能でしょうか?

サイズは1300 x 1100で、頭が挟まらないよう柵の間隔を調整し、出入り口をつけて欲しいのですが。」

という旨のご依頼でした。

 

さっそく製作可能ですよ!とお返事をしました。

標準的な柴犬の頭サイズを調べてサイズをアレンジし、出入り口のイメージを描いて図面をお送りしました。


 

その後、正式にご依頼いただきまして、せいさくにとりかかりました。

すこしお待たせしましたが、とてもいい感じの柵が完成しました。

とてもゆったりしたサイズですから、もちろん僕も入りました(出入り口を這いつくばって)。

 

組み立て方は、4隅8カ所をネジで連結します。

 

発送してしばらくすると、とっても楽しみにしていたメールが!

組み立ててワンちゃんが入ってくれた愛くるしいお写真です。

タクちゃん。始め入った時はいやがって吠えちゃったみたいですが、その後とても落ち着いてくれたとの事。

気に入ってくれたのか、扉を開けていても外には出て来ないんだそう。

ご主人の愛をいっぱいもらってとても幸せそうな寝顔に癒されました。

 

オーダー家具冥利につきるお仕事、ありがとうございました。

DESK CATALOG配布のお知らせ

まだまだ暑い日が続いています。くれぐれも無理せず、体調に気をつけてこの夏を乗り越えたいものです。

 

さて、8月1日から始まっているDesk Showですが、それにあわせて製作したDESK CATALOGの配布も始めています。

店頭ではまた明日8日から実物と共にご覧頂けます。

8月の営業日が残すところ8・9・10・11・12日となっていますので、この機会にぜひお越しください。

 

また、お越しになれない場合でもカタログはオンラインストアで送付の受付をしておりますのでご活用ください。

KIJIRUSHI DESK CATALOG http://store.kijirushi.net/?pid=133890467

SH Chair

久しぶりに… というより、ようやくブログが更新できるようになりました。

というのも、受注後ずっと難航していた椅子がようやく完成したからです。

 

ご新居の家具を依頼して頂いたのが去年の8月のこと。スタッフオギーの先輩のSさま。

そんな間柄に甘え、少しばかりチャレンジングな家具製作にお付き合いいただきました。

このダイニングテーブルとベンチも、そのわがままで製作させて頂きました。

 

テーブルは、H Tableの構造を元にしつつ、曲線や飾り面を要所に施した仕上がりに。

連結部分のボルトナットの仕組みも少し変更しています。

 

ベンチにもダイニングテーブルと合わせた飾り面を座板にほどこしています。

脚部は挽きもの(旋盤によって製作した丸棒)ならではの装飾を施しました。

材のチェリーの雰囲気とも相性よく仕上がったのではないでしょうか。

納品に伺ったのは今年の2月…と、ここまでは順調だったのですが、新しいダイニングチェアを作るにあたっては、なかなか険しい道のりが待っていました。

当初思い描いていたのは、チャーチチェアをベースに、無駄なくバランスのよい椅子にしようと言うものでした。

 

その前に、kijirushiにとっての理想の椅子の要素についてですが、

使う場面において…

・空間に馴染む

・丈夫

・軽い

作る現場において…

・材の無駄が少ない

・無理の無い構造

・今後も作り続けられる

というもの。

 

試作を繰り返す中で、それらの理想を思い出しては立ち止まり、振り出しに戻る。

 

もう一度始めから、自分本位でスタートしようと思い、自分が好きな椅子、惹かれる椅子を考えた時に

たどり着いた答えがシェーカー様式の椅子でした。

出典:winsor chairmakers

この潔く、まっすぐに挽かれた脚や貫、それでいてバランスよく組み立てられた構造物としてのうつくしさ。

簡素ながら、つくづく究極だなぁ〜と感じるのです。

シェーカー様式の椅子を元にデザインされた椅子は過去にもたくさんあったことと思いますが、

できるだけ素直に、自分が惹かれた要素を落とし込めるように。

潔さや構造の美しさを保ちつつ、軽くて掛け心地の良い椅子を目指すに至りました。

 

その際、非常に参考になったのがCH36という椅子。

シェーカーチェアの特徴でもあるまっすぐな後ろ足。そこに組み込まれる角度のある背もたれ。

オリジナルは無垢板3枚積層による成型合板ですが、これを蒸し曲げにより、1枚の無垢板で成型することに。

 

今回の椅子で、この背もたれこそが鍵でした。

この背もたれがうまくいく = 椅子の完成なのでした。

 

凹凸型・蒸し箱・その他諸々の治具や、材料も曲げ木用に新たに発注。

じっくり石橋を叩きながら試作。

座面は工場にあったコットンテープで試し張り。

座り心地も問題なさそうで、後は各々のバランスの調整が必要です。

 

背もたれの高さやサイズ、バランスをPhotoshopで修正。

準備万端。

 

本番の製作はナラ材とチェリー材とで製作しました。

シンプルながら、奥深き椅子作り。本番では木の水分にも注目し、

前後の脚も比較的含水率の高い天然乾燥材を使用しました。

これにより、時間の経過と共にほぞ穴がしまり、さらに丈夫になってくれます。

 

組みました。塗装も施しました。座面は軽くて丈夫で座り心地もよく、雰囲気もいいペーパーコードと決めていました。

ということで、色んな角度からご覧いただきます。

シンプルだからこそ際立つ無垢材の美しい木目、オイルフィニッシュならではの上品な艶、美しいペーパーコードの張り。

椅子はある意味彫刻的だとよく聞きます。すなわち死角が無いという意味なのでしょう。

見る角度によって様々な印象がありますが、どの角度もすごく気に入っています。

なので、これを新たなkijirushiの定番の椅子 'SH Chair' にしようと思います。

 

是非一度座りにきてください。

 

Furniture & General store KIJIRUSHI

京都市北区紫竹上緑町26−1

075-406-7206

水曜日〜土曜日(最終日曜)

11:00〜17:00

蜜蝋ワックス完成のおしらせ

 

本当に久しぶりの更新、ご無沙汰しております。

 

この度kijirushi工場謹製で、自然素材100%の蜜蝋ワックスを作りました。

 

オイルフィニッシュのみで仕上げているテーブルは特に、日々の拭き掃除で塗装がとれていってしまいます。

kijirushiではwatoco oilを使用していますので、メンテナンスには同じくwatoco oilをオイルアップして頂くのが理想ではありますが、塗り方がちょっと難しかったりするので、比較的簡単なワックスが理想的だろうとずっと思っていて、やっと作る事ができました。

これからダイニングテーブルをお買い上げいただくお客様にはもちろんお付けしますのと、これまでにお買い上げいただいているお客様にもメンテナンス用30g(約2〜3回分)を随時お送りさせて頂きます。

くれぐれも漏れの無いようにお調べしてお送り致しますが、お引っ越しや何かの手違いで届かないと心当たるお客様は下記メールにてご一報をいただけましたら幸いです。

mail@kijirushi.net

 

よろしくお願い致します。